採用面接は、就活生が自分の良いところをアピールし、採用するメリットがあると面接官に思わせることが最終目的です。
そのためには、周囲よりも魅力的であることをアピールしなければならないのですが、自分の自己PRが本当に相手に伝わっているのか不安になることはありませんか?
集団面接ですと他人の方が優れているように見え不安に思うかもしれません。
しかし、それは他人よりも劣っているからではなく、自分に自信が持てるだけの準備をしていないからなのです。
ここからは、新卒採用の面接官を長年経験した筆者が考える、面接対策に効果的な自己PR対策を解説します。
自己PRの第一歩は自分自身を知ること
自己PRって何を書いたらいいのかわからないです…
自分の長所や短所を挙げることはできるかもしれませんが、その理由や具体的なエピソードも含めて他人に説明するのは簡単なことではありません。
しかし、採用面接では面接官に対してそれらを伝えるのみではなく、他の就活生よりも印象に残るようにアピールしなければなりません。
どうやったら上手く伝わるんですか?
自分の何が一番武器となるのか、どう説明すればより分かりやすく伝わるのかを考えることが必要!
そこで、おすすめするのは自分年表を作ることです。
頭の中でぼんやり思い出すのではなく紙に書き出しビジュアル化することで、過去の出来事を整理しやすくなります。
出来事のみではなく、その時感じたことや苦労したこと、学んだことや反省点など、できるだけ細かく書き出すのがポイントです。
その年表を見ると、より具体的に長所や短所を知れるのみでなく、自分が好きなことや得意なこと、何を大切にしているかという点にも気づくことができます。
このように自分自身を知ることは、自己PRや自分にあった仕事や業界を考えるヒントにもなるのです。
企業をリサーチすることで効果的な自己PRができる
企業の求める人材はどれも同じだと思っていませんか。
どこも大体同じじゃないんですか?
明るく素直で礼儀正しく真面目で、というような人物像はどの企業も共通していますが、企業の考え方や仕事内容によって求める人物像に違いは必ずあります。
企業の求める人物像と一致しない内容で自己PRをしても効果はあまり期待できません。
そのため、企業がどんなタイプの社員を望んでいるかをリサーチしましょう。
どうやってリサーチすればいいの?
会社のホームページを見れば、企業理念や経営方針、社長の挨拶文、もしかすると先輩社員へのインタビュー記事が載っていることもあるかもしれません。
さらに、会社説明会は先輩社員が運営しているため、参加している社員の様子を見ればその企業がどんな人物像を求める傾向にあるのかを確認しやすいといえます。
そのようなリサーチから導き出した人物像に合わせて自己PRを考えれば、企業風土に合っていると面接官が判断し選考に残る確率を高めることが可能です。
自己PRは入社後に何ができるのかをアピールする
面接官は就活生の長所短所をただ知りたいのではありません。
最終的に知りたいことは、入社後何ができるのかということです。
自己PRではただ自分のことをPRするんではなくて、何ができるかを示すためのエピソードとして自己PRを記載するってイメージってことですね
長所をただ説明して終了してしまう就活生がいますが、知りたいのはその長所を活かしてできることです。
前述した企業についてのリサーチで、入社後の仕事内容についても知ることができるはず
その仕事に自分の長所が活かすことができるとアピールすれば効果てきめんです。
自己PRは長所だけではなく短所も話す
自分の良いところをアピールすることが自己PRと思う人が多いと思います。
しかし、意外と良いところだけを話した人よりも、短所も話した人のほうが印象に残りやすいのです。
実際に私も自己PRが完璧な人よりも苦労した部分や短所などが記載されている方がエピソードとして具体的に頭に残るので印象が強かったです
印象に残ることと選考に残ることは必ずしも直結はしませんが、多くのライバルの中から選ばれるためには、面接官の記憶に残すことも時には重要になります。
短所を話すとマイナスになるのでは、と不安に思うかもしれませんが、長所は短所と表裏一体です。
表裏一体?
例えば、慎重に物事を進めるといえば長所ですが、優柔不断で決断力に欠けるという面では短所にもなり得ます。
短所を長所にして克服していると話せば、面接官はむしろプラスとして捉えます。
なんでプラスに捉えるんですか?
理由は、問題解決能力が高いと判断できるからです。
社員として入社すればさまざまな苦労が待っていますので、その困難に対して対処できるかどうかは選考に大きな影響を与えるポイントとなります。
詰め込みすぎた自己PRは逆効果になる
自分をアピールしたい気持ちが強すぎて、延々と話し続ける就活生がいますがそれは逆効果です。
長い話を聞いた後、結局何を話していたのか思い出せないことはありませんか?
必要以上に長い話は、聞き手の集中力を低下させるのと同時に、話の要点がぼやけてしまうのです。
アピールしたい気持ちは分かりますが、一つの話に対して多くても二個のアピールポイントにしておけば、話が長くなることは予防できます。
一つの話に対してあまりに多くのアピールポイントを詰め込みすぎると、それぞれのアピールポイントの魅力が弱まります。アピールポイントの優先順位を決めておくのも良いでしょう。
採用面接では、自己PRをして欲しいと分かりやすく話が振られることもあれば、質疑応答の中で工夫をしながら自己PRをしなければならないこともあります。
さまざまなパターンを想定して十分な準備をすることで、どんな状況にも慌てず対応可能です。
自己PRは、選考時には志望動機と併せて最も重要視されることを念頭に置き、丁寧な準備を心がけましょう。
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